この記事では、ネントレの代表的な方法のひとつである「フェイドアウト・メソッド」について、具体的な進め方を解説します。
フェイドアウト・メソッドを始める前に、まずはネントレの適応や開始時期、睡眠環境などを確認してください。まだ確認していない方は、先にこちらの記事をご覧ください。

フェイドアウト・メソッドとは
ねんねルーティンをして子どもを寝床に置いたら、親は決められた位置で見守り、数日かけて少しずつ寝床から離れていく方法です。
フェイドアウト・メソッドは、生後6ヶ月以降に行います。
フェイドアウト・メソッドのやり方
フェイドアウト・メソッドの具体的な手順は以下です。
- 日々のねんねルーティンを、一貫性をもって行います。
- ねんねルーティンを終えて、寝かしつけのときになったら、「ねんねの時間だよ、大好きだよ、おやすみ」と言葉をかけて、子どもが起きている状態でベビーベッドや布団の上に置きます。
- 親はトレーニング日数に応じた場所に座ります。
ステップ1(1〜3日目)|寝床の隣に座る
起き上がったり泣いたりしても、介入は「ここで寝ようね」程度の静かな声かけにとどめ、眠るまで見守ります。今までとまったく違うことをしているため、最初の3日間は立ち上がったり泣き続けたりと抵抗する可能性が高いです。
激しく泣く場合は「大丈夫だよ、ママはここにいるからねんねしようね」の一文を淡々と繰り返します。この3日間は泣きが激しく親にとってもつらい時期ですが、自分たちを信じて乗り越えましょう。
ステップ2(4〜6日目)|寝床とドアの中間位置に座る
ステップ1のときよりも寝床から離れて、子どもから見える位置に座ります。泣いたりぐずったりしたらすぐに近寄らず、まずは今まで使用していた言葉だけで「声かけ」します。抱いたりトントンしたりせず、子どもが自分の力で寝付けるようにします。
一貫性をもって取り組んでいると、この頃にはステップ1の頃に比べて泣き声が少しだけ小さくなったり、泣き方は同じでも眠るまでの時間が短くなったりという変化が見られます。もしステップ1と変わらなかったり、さらに激しく泣くようなら、子どもを抱っこしたり声かけしすぎたりしていないかなど、関わり方を振り返ってみましょう。
ステップ3(7〜9日目)|ドアの前に座る
ドアの前まで離れつつ、子どもから見える位置に座り、これまでと同じ動きを繰り返します。もし激しく泣き出したら、今までと同じ言葉で「声かけ」を。ただし1分までにとどめ、それ以降は声かけをやめて、静かに見守ります。
子どもが自分の力で眠れるように、親は見守りに徹します。ひと泣きしても、その後自分で眠りにつける子が増えてきます。
ステップ4(10〜12日目)|ドアの外の見える位置に座る
廊下やリビングの電気を消し、寝室のドアを開け、子どもから親の姿が見える位置に座ります。ぐずったり泣いたりしてもすぐに反応せず、少し経っても落ち着かない場合は軽く「声かけ」をして様子をみます。
ステップ5(13日目以降)|部屋の外の見えない位置に
ドアの外に立ちます。もし泣いたら、ドアの外からいつもと同じ「声かけ」のみ行い、様子をみます。これを繰り返すことで、親の姿が見えなくても、親がいなくなったわけではないことを子どもが理解するようになっていきます。
フェイドアウト・メソッドのメリット/デメリット
◎メリット
- 子どもを部屋にひとりにせず、寝るまでサポートできる
- 子どもの様子を確認しながら進めることができる
- 段階的に親の介入を減らしていける
◎デメリット
- 親が近くにいることで、「そこにいるのに、なんで抱っこしてくれないの!」と、かえって泣きが強くなる子もいる
- 目の前で泣かれるため親がつらい
- 親側が「授乳/抱っこしてあげたい」となりやすい
- 距離を離していく過程で、一時的に泣きが増えることがある
フェイドアウト・メソッドを行うときの注意点
ネントレを始める前、始めた後は以下の点に注意しましょう。
- 始める前に、睡眠環境や生活リズムなど、眠りを妨げる要因がないか確認する
- 寝床の安全性を確認したうえで行う
- 旅行や帰省など、生活環境が大きく変わる予定がある時期は、ネントレの開始を避ける
- 子どもの体調が悪いときは、無理に始めない
- 昼寝ではなく、まずは夜の就寝から始める
- 父・母など複数の人がネントレを行う場合は、対応方法を統一し、一晩の担当者は途中で交代しない
- 開始後に発熱など体調不良が見られたら一旦中止する
- 体調不良がない限り、始めたら途中で別の寝かしつけ方法に切り替えず、2週間程度は一貫して取り組む
- 泣き方や体調などに普段と違う様子がある場合は、「ネントレによる泣きだ」と決めつけず、安全確認を行う
- 子どもには「自分で寝る力」があると信じる
夜中に起きたときは?
夜中に目を覚ましたときも、基本的には寝かしつけのときと同じ対応をします。
その日のステップに応じた位置で見守り、必要に応じていつもと同じ言葉で声をかけます。抱っこやトントンなど、これまでの寝かしつけに戻らないことがポイントです。
同室で寝ている場合は、子どもが起きてもすぐに反応せず、寝たふりをして様子を見てもよいでしょう。
ただし、夜間の授乳が必要な月齢で、明らかに空腹で目を覚ましている場合は、必要なお世話をしたうえで、再び眠るときにその日のステップに戻します。「授乳で寝落ち」にならないように、授乳を終えたらまだ完全に寝ていない状態で寝床に置くことがポイントです。
うまくいかないときは?
数日フェイドアウト・メソッドを行ってもほとんど変化が見られないときにまず確認したいのは、子どもへの関わり方が一貫しているかです。
- 泣いたときに抱っこやトントンなど、途中で親が「泣き止ませよう」としたり、「寝かしつけ」をしていないか
- 声かけをしすぎて、「泣けば助けてくれそう」と子どもに期待させていないか
- 親が座る位置を予定より早く離していないか
- 子どもの体調や生活リズムなど、眠りを妨げる要因が新たに出ていないか
また、大泣きしていると体温が上がり、暑くて余計に寝づらくなっていることもあります。子どもが泣きながら汗をかいているようなら、室温を1〜2℃下げて様子を見てみましょう。
フェイドアウト メソッドは、親が近くにいることで安心できる子もいれば、「そこにいるのに抱っこしてくれない」と、かえって泣きが強くなる子もいます。何日か続けても変化が見られない場合は無理に続けるのではなく、現在の状況を振り返り、方法や進め方を見直すことも大切です。
「これで合っているのかな?」と迷ったら、ひとりで抱え込まず、専門家に相談するのもひとつの方法です。
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