「母乳は出ているのに、搾乳器を使うとほとんど取れない」
そんなことありませんか?
搾乳器でうまく取れないときは、搾乳器の当て方や設定を見直すことで改善することがあります。この記事では、搾乳器で母乳が取れないときに確認したいポイントを順番に紹介します。
搾乳口のサイズは合っているか
搾乳口(搾乳の時に胸につけるカップ)には、サイズがあります。このサイズが合っていないと正しく刺激が伝わらず、搾乳がうまくいかない原因に。
各メーカーのホームページにサイズの確認方法が記載されています。搾乳がうまくいかないときはまず一番にサイズを確認してみましょう。
吸引圧は適正か
多くの搾乳器は、吸引の強さを段階的に変えられるようになっています。この圧が弱すぎても強すぎても、母乳がうまく取れない原因になります。
「強いほうが母乳が多く取れそう」と思う方は多いですが、痛みを感じるほどの圧は逆効果です。もし強い圧で行ってうまく取れなかった場合は、痛いよりも手前の圧で試してみましょう。
射乳反射が起きているか
赤ちゃんがおっぱいを飲むとちゃんと母乳が出てくるのは、「射乳反射(しゃにゅうはんしゃ)」が起きているからです。赤ちゃんはおっぱいを飲むとき、反射を促すように口を動かしています。
射乳反射が起きているかどうかで、一度に飲める母乳量にはかなり差が出ます。射乳がまったく起こらなければ、児が飲み取れる最大量は30mLにすぎないとされています。[1]
つまり、うまく射乳反射を起こすことができれば、搾乳器でも十分に母乳を取ることができる可能性があるということ。搾乳器を当てる前に射乳反射を起こしやすくしてみるのもひとつの方法です。
[射乳反射を起こしやすくすること]
- 赤ちゃんを見たり、赤ちゃんの写真や動画を見たりする
- 赤ちゃんのにおいをかぐ
- 乳房を心地よく温める
- 乳房を軽くマッサージする
- 乳首を1〜2分やさしく刺激する
[射乳反射を抑制すること]
- 痛み
- 不安や心配
- ストレス
痛みや不安、ストレスなどは射乳反射を抑制します。「全然母乳が取れない、どうしよう!」と焦らずに、ゆったりと構えて搾乳することも大切です。
射乳反射について詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
関連記事:【オキシトシン反射(射乳反射)とは|母乳を増やすための基礎知識③】
搾乳器を変えてみる
搾乳器はメーカーや機種によって吸引の仕方や刺激のリズムが違います。
いま使っている搾乳器ではほとんど母乳が取れなくても、別の搾乳器に変えたら取れるようになったということもあります。もし可能なら、別のメーカーや機種を試してみるのもひとつの方法です。
関連記事:【助産師の私がメデラの搾乳器をおすすめする理由】
手搾乳を試してみる
搾乳器を変えても効果がない場合や、何台も搾乳器を買いたくない場合は、手で搾乳する方法もあります。
手搾乳は乳頭を直接つまむのではなく、乳頭から少し離れた乳輪の外側に指を置きます。
親指と人差し指を向かい合わせるようにして、乳房の奥に向かって指を押し、そこから指の腹を合わせるようにして母乳を出します。
乳頭を引っ張ったり、強くつまんだりしないように注意しましょう。
最初は母乳が出るポイントが分かりにくいかもしれません。いろいろな位置で試しながら、自分が母乳を出しやすい場所を探してみてください。
まとめ
搾乳器でうまく母乳が取れないときは、以下のことを確認してみましょう。
- 搾乳口のサイズは合っているか
- 吸引圧は強すぎたり弱すぎたりしないか
- 射乳反射が起きているか
- 搾乳器を変えてみる
- 手搾乳を試してみる
なお、搾乳の目的によって必要な搾乳量や回数は異なります。「どのくらい取れればいいの?」と迷ったときは、お近くの助産師に相談してみてください。
参考文献
[1]水野克己『よくわかる母乳育児 改訂第3版』へるす出版、2023年、p.41
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