だっこはすべての育児の基盤。「安心」をプレゼントするということ

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だっこは、当たり前すぎて見落とされている

みなさんは、赤ちゃんをだっこするとき、その「質」を意識したことはありますか?

  • 泣いているからだっこする
  • 寝かしつけのために抱く
  • 外出のときはだっこ紐に入れる

育児が始まると、私たちは毎日、ごく自然に子どもをだっこします。

あまりにも当たり前の行為だからこそ、「どう抱くか」を深く考える機会はほとんどありません。

しかし実は、この「だっこの質」は、子どもの安心感や落ち着き、授乳や睡眠、そして育児全体の回りやすさにまで、大きく影響しています。

赤ちゃんは、安心できる状態を求めている

生まれたばかりの赤ちゃんは、自分で体や気持ちを落ちつかせる力がまだ十分ではありません。

だから、よく泣きます。

自分をコントロールする力は、成長とともに少しずつ育っていきます。

そのため、月齢が小さいほど、周りの大人が「安心できる状態」を整えてあげることが大切になります。

安心できているときの赤ちゃんは、表情が落ち着き、周りを見たり、眠ったり、飲んだりといった行動が自然に出てきます。

反対に、不安や疲れが強いときは、泣いたり、だっこを求めることが中心になります。

つまり、安心できているかどうかで、赤ちゃんの様子は大きく変わるということです。

この時期の赤ちゃんの特徴についてはこちらでも整理しています
→関連記事:【泣きのピークは生後2ヶ月!?赤ちゃんがよく泣く理由と対処法】

なぜ、だっこは育児全体に影響するのか

だっこには安心を渡す以外にも、役割があります。

それは、不安定な赤ちゃんの体を物理的に安定させること。

首すわり前の赤ちゃんはぐにゃぐにゃしていて、しっかり支えてあげないと、姿勢が安定しません。

その安定しない抱き方が、以下のような悩みにつながります。

◎授乳の場面

赤ちゃんの首をしっかり支えられていない

頭の位置が不安定でうまくおっぱいに吸い付けない

だから授乳がうまくいかない

◎寝かしつけの場面

赤ちゃんは眠くて泣いている

でも抱っこが不安定で落ち着くことができない

寝れなくてさらに大泣き

つまりだっことは、単なるあやし方ではなく、授乳や寝かしつけをスムーズに行うための基盤であり、育児に欠かすことのできないスキルなのです。

「安心・安定のだっこ」には土台がある

だっこには、縦抱きや横抱きなど、いくつかの形がありますが、どの形にも共通する安心・安定の要素があります。

① 支え ― だっこの前提にあるもの

だっこは、赤ちゃんを抱き上げて体に引き寄せ、腕でホールドする動作です。

でもその中には、「支える」という要素があります。

支えるというのは、大きく分けると2つです。

  • 赤ちゃんの体がぐらつかないように支える物理的な安定
  • 持つ側の緊張や不安が少ない構えとしての安定

この2つがそろうことで、赤ちゃんは体を預けやすくなり、だっこ全体が安定します。

安定した支えがあることで、だっこははじめて成り立ちます。

② 収まり ― 体が落ち着ける配置

赤ちゃんは、大人とは体のつくりが違います。

そのため、体の特徴に合った形で抱かれることで、無理なく力を抜きやすくなります。

逆にここがうまくいかないと、反る、泣き止まないなどの問題が起こってきます。

背中の丸みや脚の開きなど、いくつかのポイントがありますが、詳しい形については別記事で解説します。

赤ちゃんの体の構造に沿うことで、無理のない姿勢になります。

③ 包み ― 力を抜ける安心感

しっかり支えられ、体が収まることで、やっと「包まれている安心感」が生まれます。

隙間なく、ふんわり包まれると、赤ちゃんは少しずつ緊張をほどいていきます。

包まれている感覚が、赤ちゃんを落ち着かせます。

関連記事:【だっこの基本姿勢】

歩けるようになっても、だっこは安心の基地になる

子どもが歩けるようになると、もうだっこは必要ないと感じる場面が増えてきます。
しかし実際には、だっこはその後もずっと続く安心の補給手段です。

歩けるようになってからも、だっこを求める時期は続きます。

疲れているとき、不安なとき、気持ちの切り替えがうまくいかないときなど、子どもはだっこを求めます。

体感としては、2〜3歳頃まではまだまだ だっこが現役の時期
もちろん個人差はありますが、「歩ける=だっこ卒業」ではありません。

そして、だっこで落ち着くことで、また自分の力で動き出せるようになります。

だっこは歩けるようになるまでの特別なケアではなく、子どもの発達の中で長く機能し続ける、安心のベースなのです。

だっこが楽になると、育児は回り始める

だっこは本来、安心を渡す行為です。

一方で、多くの人が「だっこは大変なもの」「長時間はつらいもの」と感じているのも事実です。

親が疲れ切ってしまうと、だっこは続けられません。その結果、安心を渡す機会も減ってしまいます。

だからこそ、だっこを無理なく続けられる工夫が必要になります。

こうした安心と続けやすさを両立する考え方のひとつが、ベビーウェアリングです。
ベビーウェアリングとは、だっこ紐や布などの道具を使い、赤ちゃんを身に纏うように共に過ごす考え方。

この方法なら、親の負担を減らしながら、安心を渡し続けることができます。

関連記事:【ベビーウェアリングという考え方】

質のいいだっこが、親子を支える

質のいいだっこには、

赤ちゃんが落ち着きやすくなる
眠りやすくなる
授乳しやすくなる

など、 育児全体を支える働きがあります。

そしてそれは、子どもだけでなく、親の負担や過ごしやすさにもつながっていきます。

毎日繰り返されるものだからこそ、その質を意識することで、子どもとの日々は大きく変化します。

だっこは、親子を支える育児の土台なのです。

***

私自身、快適なだっこに出会ったことで、育児の感じ方が大きく変わった経験があります。
その経緯は、こちらの記事にまとめています。

関連記事: 【なぜ私が「だっこ」と「おんぶ」にハマったのか】


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この記事を書いた人

北川 真貴のアバター 北川 真貴 ソラチ助産院代表

助産師歴 21年 |授乳・睡眠・だっこ・整体・アーユルヴェーダ|
焦らず、比べず、正解や効率に振り回されない、やわらかい育児を発信。

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